ニューロフィードバック/バイオフィードバックによるメンタルトレーニングが受けられるサイバー・ヨガスタジオ
本日発売の『フルコンタクトKARATE 2月号 』に 私と空手道「禅道会」代表の小沢先生による「武道×ヨガ」対談が7ページに渡り特集が組まれています.
ヨガのテクニックを武道にどう活かすのか?といった実務面だけでなく,私がヨガを研究するようになった経緯, そして最後に二人で武道とヨガについて熱く語った内容になっておりますのでどうぞご一読くださいませ!
錦織選手,「ATPツアーファイナルズ」準決勝進出に向けて貴重な一勝をあげました.
ATPツアーファイナルズは世界のTOP8しか出られない大会で 日本人選手が出場できることはほとんど不可能というより考えもしなかったことです.
少なくとも20年前まではほぼ100%無理と思われていたでしょう.
それほど,テニスは競技人口も多く,プロリーグがあるため,いわゆる身体能力の高い欧米の選手たちがこぞって集まっているため, 個人スポーツの中では相当厳しい部類のスポーツに入ります.
今回,本来ならば,ライバルでビッグサーバーであるラオニッチ選手と対戦する予定でしたが, 負傷により,補欠出場のフェレール選手との対戦でした.
現在,フェレール選手のランキングは10位ですが,過去にトップ3位まで上りつめたことのある選手です.
第1セットは,フェレール選手の調子の良さと錦織選手の硬さが合わさり,4-6で失いました.
2セット目は6-4と接戦でしのぎ何とか奪取しました.
そのままの勢いで,第3セット目の第1ゲームの相手のサービスゲームをいきなりブレークしたのが 今回の試合のターニングポイントだったと思います.
ここでいつも錦織選手に競っては負けているフェレール選手のトラウマ記憶が脳に想起され始めたような感じでした.
そして,第3ゲームあたりから錦織選手の攻撃の激しさが増していき,第5ゲームで解説の松岡修造さんもおしゃっていましたが, 「圭は,今,スーパーゾーンに入っています!」とおしゃっていたように,全てが神がかり的なプレーでした.
このプレーのもとでは,世界のトッププレーヤーは誰も太刀打ちができないなと思いました.
あの早いタイミングで上から叩くようなラリーでさらに角度をつけられ,深さもある… そして時には叩くと見せかけてドロップショット… これが大事な場面でことごとく決まりました.
間違いなく現在,世界最高峰のハードヒッターのうちの一人といえます.
ベースラインでの打ち合いで現在,錦織選手と打ち合える選手は…そういないですね.
これは,予測力が高く,早い段階で相手の打ち返してくるコースを読む力に長けているために成せるテクニックといえます.
伊達選手も同じような予測力,反応の早さをもっているのですが,これらのテクニックは逆に 身長があまり高くないアジア人だから小回りが利き,可能にしている技術なのかなと個人的にはよく考えています.
…いずれにしても今日の第3セット目はほんとに鬼のようなプレーでしたね.
最高のプレーだったのではないでしょうか?
P.S.
“ゾーン”という言葉は,意外に一般的には認知されていないというのが現実ですね.
スポーツをされている方なら,親しみのある言葉なのですが,実はあまり知られていないという場面にちょくちょく遭遇します.
…知ってる方は試しに周りに聞いてみてください^^
「ゾーン」とは簡単にいいますと最高の精神状態,集中状態を指し, 気づいたらゴールをしていた…相手をノックアウトしていた…というような無我の境地のことです.
心理学領域では「フロー」と呼ばれ,スポーツ分野では「ピーク・パフォーマンス」と呼ばれています.
脳波の周波数成分では,13~15Hzの脳波と推測されています(※アルファ波は8~13Hz).
リラックスしつつ集中しているような絶妙な状態,中レベルの覚醒状態ですね.
競技間の差はありますが,中レベルの覚醒がピーク・パフォーマンス,ゾーンには欠かせない条件であることは間違いありません.
今日,興味深い本に出会いました.
麻雀の神様で“雀鬼”の異名を持ち,“代打ち”として二十年間無敗の伝説を築いた桜井章一さんの新刊
『緩めて克つ 遊んでいるようで勝ってしまう人の習慣』です.
桜井章一 緩めて克つ
同じく柔術の世界で400戦無敗のヒクソン・グレイシーとも親交があることで有名ですね.
全体的に大変興味深い内容が明記されているのですが,特に私が釘付けになったのが19ページです.
そこには,勝負の場における目付,視線について書かれていました.
具体的には,麻雀牌や周りの情景を目ではなく,鼻の先端で見るようにしていることです.
それは場の流れや空気だけでなく,実際に自分の顔めがけて麻雀牌を投げると目で避けようとすると全くよけられないが,
鼻の先端で捉えてよけるようにするとフワッと簡単によけられると明記されていました.
この鼻の先端に集中する方法はヨガでもよく用いられる方法で
眉間に位置する第三の目(⑥番目のチャクラ)を活性化させる時に用いられます.
目を閉じた状態で活性化させる場合は,少し寄り目にして軽く上を見るようにすれば同様に活性化されます.
ですのでこの桜井さんの記述を読んだときにこれは正しくヨガのテクニックだ!と思いました.
宮本武蔵も勝負においては,肉眼の「見(けん)の目」ではなく,心眼の「観(かん)の目」が重要だと『五輪書』で明記しています.
弓聖と呼ばれた阿波研造師範も弓を的に当てるには心の目で見ないと当たらないといい,
真っ暗闇の中で真ん中にささった矢の上にさらにもう一本貫き通すという離れ業をやってのけました.
これはテクニックに少し溺れていた弟子のオイゲン・ヘリゲルを諭すために行ったことは有名ですね(詳しくは『弓と禅』をご参照ください).
やはり達人の方々は,勝負の場では狭い集中ではなく,全体をぼんやり観るということを大切にされているようです.
心の目で場を包み込む感覚でしょうか?
これは,ヨガのグルが弟子たちの修行がうまくいくように眉間を通じで弟子たちをオーラで包み,
悪い磁場から保護するときに用いられるテクニックでもあります.
ヒマラヤのグルもそうですし,ヨギ・バジャン師もそうされていました.
勝負強さと第三の目はかなり強い相関関係にあると思います.
なぜなら第三の目である⑥番目のチャクラは直感力と密接な関係があると代々言い伝えられているからです.
第三の目を強化するにはやはり強い臍下丹田が必要です.
あとはこの部分に特化したクンダリー二ヨガのメディテーションが極めて重要になってきます(無敗脳ヨガで行います).
エクササイズとしては,「アーチャー・ポーズ 」がかなり強い第三の目をつくってくれるでしょう.
クンダリーニヨガ 火の呼吸 アーチャポーズ
親指の先端を心眼で見るやり方です.
うまくいった場合は,腕の周りにオーラが出現します.
オーラが見えない方は,肉眼で見ようとしているからなのですね.
あとやはり「ストレッチポーズ 」を3分行える方は見える傾向にありますが,1分未満の方は見えにくい傾向にあります.
やはりはじめは質より量なのです.
いずれにしましても,勝負の世界に生きる方は,第三の目を意識してみてください .
…空手,キックボクシング,ボクシング,球技全般,ポーカー,将棋,チェス,商談…全てに応用できると思います.
禅道会・東京支部の西川道場長も
「第三の目を意識して組手を行うようになってから全体像が見えて攻防がかなり楽に行えるようになった」とおしゃっていました.
武蔵の「五輪書」とパタンジャリ大師が編纂したヨガの聖典「ヨーガ・スートラ」はなかり共通項があります.
特に武蔵は殺し合いの世界で心の大切さを体現してきた人なので『五輪書』はやはりヨガをやっている方は一読に値します.
ちなみに,「ニューロフィードバック(脳波トレーニング)」では第三の目は鍛えられません.
ピークパフォーマンスに最適な覚醒水準をつくることが目的だからです.
覚醒水準のコントロールが得意なのです.
この部分に関してはヨガは到底かないません.
ヨガが「ハードウェア」であり,ニューロフィードバックは高性能の「アプリケーションソフト」です.
まずは,ヨガで臍下丹田,そして第三の目を強化して勝負強さを手に入れましょう!
「タントリック・ヨガ(Tantric Yoga)」の話をふとしましたら興味がある方が結構いらっしゃいました.
タントリック・ヨガは日本では,というよりも世界的にもほとんど知られていないヨガです.
タントリック・ヨガは,クンダリーニヨガの一部で,基本的に男女ペアになって行うヨガです.
モダンスタイルのカップルヨガみたいなものではなく,
男性の持つ陽のエネルギーと女性の持つ陰のエネルギーを循環させエネルギーを高める秘術です.
タントリックヨガ
中国の道教では,「房中術」として知られています.
この男女間を行き交うエネルギーはその形態から“Zエナジー”と呼ばれています.
詳しくは書けませんが,タントリック・ヨガには,ホワイト,レッド,ブラックの3種類があります.
そして,“マハン・タントリック(Mahan Tantric)”と呼ばれるタントリック・ヨガマスターのオーラの保護下のもとで
行われることが伝統的に義務付けられてきました.
この秘技をはじめて公開したのは“最後のマハン・タントリック”と呼ばれた故ヨギ・バジャン師です.
1971年のロサンゼルスでの実施から1986年まで行われました.
その後は表立って行われることはなくなりました.
私は10年以上前にアメリカのキャンプで…(つづく)
【試合後のインタビュー】
…「ここまで硬くなったのは久しぶり.
試合に入り込めなかった」などと,冷静に敗因を自己分析した.
「勝てるというのが少し見えたのがよくなかった.
勝たなきゃいけないというプレッシャーがあった」と錦織.
「(試合中)ずっと迷走している感じだった.
全く先が見えなかった.
正直,フェデラーの方がやりやすかったかもしれない」と,最後までペースがつかめないまま終わったことを悔やんだ…
………
まず,今回はフルセットの試合が数回続き,体力的にも相当きつかったと思います.
その部分を考慮してもやはり動きが硬かったですね.
やはり準決勝までの素晴らしいプレーとは別人のように見えました.
これは,浅田真央選手がソチオリンピックで見せた初日と二日目の演技の違いと同じ現象といえます.
どちらも優勝やメダルを意識し過ぎたことにより「今」に集中できなくなり,
恐怖と関わりのある脳の「扁桃体」が興奮し,交感神経の活性化を招いてしまいました.
なので,ここ一番では,「心・技・体」の中の技と体は完璧であっても
心による影響でパフォーマンスが100が10とかにまでパワーダウンしてしまうのです.
練習ではいかに本番さながらに練習ができるかが重要ですが,試合当日は嫌でも脳がかなり興奮している状態です.
その状態でさらに気合を入れてしまうと,集中を通り越して過覚醒になってしまいます.
今回の会見では,錦織選手は試合に入り込めなかったと述べていますが,実際には入り込みすぎたのだと思います.
つまり過緊張により,視野がかなり狭まっている状態です,
テニスではボールの動きと相手の動きの両方に集中しなければいけません.
つまり必要なのは,バスケットのフリースローやゴルフのパッティングのような狭い集中ではなく,広い集中なのです.
試合に入り込めなかった=集中力が足りなかった
と分析してしまうのは非常に危険です.
実際は,集中し過ぎてしまったことが考えられます.
過度な集中は,やがてピリピリやイライラにつながってしまいます.
ですので,やはり不安関連遺伝子の多い日本人アスリートは,白鵬関が取り組みに対して大切にしている言葉,
「稽古は本場所のごとく,本場所は稽古のごとく 」
のメンタリティーで挑まれることが理想的といえます.
これは,伝説の横綱,双葉山関の格言でもあります.
ですので一戦一戦,「勝ち」を意識することなく,「今」に集中することができ,
結果,素晴らしい連勝記録につながったのだと思われます.
今回,錦織選手の「フェデラーの方がやりやすかったかもしれない」という言葉は
脳とプレッシャーの特性から実に的を得た表現だと思います.
これは,過去の対戦成績やランキングによる前評判から自分自身の中で負けられない相手と認識してしまったことになります.
負けられない戦いと思ってしまうと過去の失敗体験が想起され,「扁桃体」が興奮してしまいます.
決勝当日の表情の硬さや動きの硬さ,これらはまさにこの思い込みが生んでしまった結果といえます.
勝てて当然=負けられない
という負のイメージ連鎖です
既述しましたように試合当日はかなり脳の覚醒は高まっています.
ですので,当日は,いかに「勝ち」を意識せず,適当にプレーできるかが重要になってきます.
適当にやるというくらいの気持ちでちょうど良い脳の覚醒水準になります.
「ゾーン」に入ったことのある選手のインタビューでは,皆一様に
リラックスしていた.流れるような感じだった.「今」に集中している感覚だった.自信に満ち溢れていた…
という表現をします.
そこに気合や根性は必要ないのですね.
コーチの「気合を入れていけよ!」という言葉が
実は最も選手のパフォーマンスを落としてしまう要因だとしたら恐ろしい話ですね.
錦織選手の激闘からまだ二週間も経っていないのですね.
試合後の会見から敗因を分析してみました.
【試合後のインタビュー】
…「ここまで硬くなったのは久しぶり.
試合に入り込めなかった」などと,冷静に敗因を自己分析した.
「勝てるというのが少し見えたのがよくなかった.
勝たなきゃいけないというプレッシャーがあった」と錦織.
「(試合中)ずっと迷走している感じだった.
全く先が見えなかった.
正直,フェデラーの方がやりやすかったかもしれない」と,最後までペースがつかめないまま終わったことを悔やんだ…
………
まず,今回はフルセットの試合が数回続き,体力的にも相当きつかったと思います.
その部分を考慮してもやはり動きが硬かったですね.
やはり準決勝までの素晴らしいプレーとは別人のように見えました.
これは,浅田真央選手がソチオリンピックで見せた初日と二日目の演技の違いと同じ現象といえます.
どちらも優勝やメダルを意識し過ぎたことにより「今」に集中できなくなり,
恐怖と関わりのある脳の「扁桃体」が興奮し,交感神経の活性化を招いてしまいました.
なので,ここ一番では,「心・技・体」の中の技と体は完璧であっても
心による影響でパフォーマンスが100が10とかにまでパワーダウンしてしまうのです.
練習ではいかに本番さながらに練習ができるかが重要ですが,試合当日は嫌でも脳がかなり興奮している状態です.
その状態でさらに気合を入れてしまうと,集中を通り越して過覚醒になってしまいます.
今回の会見では,錦織選手は試合に入り込めなかったと述べていますが,実際には入り込みすぎたのだと思います.
つまり過緊張により,視野がかなり狭まっている状態です,
テニスではボールの動きと相手の動きの両方に集中しなければいけません.
つまり必要なのは,バスケットのフリースローやゴルフのパッティングのような狭い集中ではなく,広い集中なのです.
試合に入り込めなかった=集中力が足りなかった
と分析してしまうのは非常に危険です.
実際は,集中し過ぎてしまったことが考えられます.
過度な集中は,やがてピリピリやイライラにつながってしまいます.
ですので,やはり不安関連遺伝子の多い日本人アスリートは,白鵬関が取り組みに対して大切にしている言葉,
「稽古は本場所のごとく,本場所は稽古のごとく 」
のメンタリティーで挑まれることが理想的といえます.
これは,伝説の横綱,双葉山関の格言でもあります.
ですので一戦一戦,「勝ち」を意識することなく,「今」に集中することができ,
結果,素晴らしい連勝記録につながったのだと思われます.
今回,錦織選手の「フェデラーの方がやりやすかったかもしれない」という言葉は
脳とプレッシャーの特性から実に的を得た表現だと思います.
これは,過去の対戦成績やランキングによる前評判から自分自身の中で負けられない相手と認識してしまったことになります.
負けられない戦いと思ってしまうと過去の失敗体験が想起され,「扁桃体」が興奮してしまいます.
決勝当日の表情の硬さや動きの硬さ,これらはまさにこの思い込みが生んでしまった結果といえます.
勝てて当然=負けられない
という負のイメージ連鎖です
既述しましたように試合当日はかなり脳の覚醒は高まっています.
ですので,当日は,いかに「勝ち」を意識せず,適当にプレーできるかが重要になってきます.
適当にやるというくらいの気持ちでちょうど良い脳の覚醒水準になります.
「ゾーン」に入ったことのある選手のインタビューでは,皆一様に
リラックスしていた.流れるような感じだった.「今」に集中している感覚だった.自信に満ち溢れていた…
という表現をします.
そこに気合や根性は必要ないのですね.
コーチの「気合を入れていけよ!」という言葉が
実は最も選手のパフォーマンスを落としてしまう要因だとしたら恐ろしい話ですね.
錦織選手,長い連戦大変お疲れ様でした.
そして準優勝おめでとうございます!
今日の決勝は残念な結果となってしまいましたが, 日本テニス界にとって今回の活躍はあまりにもかけがえのない出来事,歴史となりました. 人間はやはり潜在的な自己イメージで支配されています.
日本人でも出来るんだ,世界と戦っていけるんだというイメージが若い世代にも伝わっていったのがとても大きなことです.
子供心に今回の結果は必ず脳の記憶に深く刻み込まれ次の世代の躍進に必ずつながるはずです.
これは,野茂投手がメジャーで日本人としてはじめてチャレンジをして成功した時と同じレールを歩むことになると思います.
あの野茂選手の活躍のおかげで, 日本人がメジャーで活躍する原動力となり,そこから今のサッカー選手の海外での活躍にもつながっていると思います.
私は,90年代以降の日本人アスリートの海外での活躍の全ての始まりは,野茂投手のおかげだと思っています.
今回の試合内容に関しては,もうニュースの通りですが, チリッチ選手の方が試合前のインタビューでもリラックスしており,対して錦織選手の表情は少し硬かったですね.
それがそのままプレーにも現れ,チリッチ選手の勢いを止めることはできませんでした.
今回は,ラリーでのボールが明らかにいつもよりも浅くなってしまっていました.
これは,チリッチ選手のボールをラケットの芯でうまく捉えられなかったのですね. 硬さからタイミングが少しではあるのですが全て狂っていたように思えました.
しかし,錦織選手は決して調子が悪いことはなく,チリッチ選手があまりにも良すぎました.
パーフェクトな試合展開でした.
しかも,ファーストサーブの確率も後半は60%を越えており, エースもあれだけ打ち込まれるとどんなに素晴らしいテニスプレーヤーでも手も足も出ません.
錦織選手はまだ24歳です.
今後,グランドスラム大会において充分優勝を狙える選手です.
なぜなら,今のビッグ4と呼ばれる選手とは対等に戦えるからです. 怪我がなければ,TOP3入りも夢ではありません.
今回の試合の話はここまでにしますが, どのテレビ局も今回の活躍の部分だけを切り取って注目しているのに正直違和感を感じています.
みんなが見たいものを放送するのは当然の流れなのですが, 錦織選手のような選手が誕生したのは偶然でもなく,今に始まったものでもありません.
そこには,松岡修造さん や小浦猛志さんなどが中心となって 20年以上かけて日本のテニス界を改変してきた長い長い歴史があるのです.
こういった裏で日本のテニス界を支えてきた方々の報道ももっとされるべきだと思います.
錦織選手のテクニックはどれも素晴らしいものです.
しかしそこだけじゃないのですね. みんなの想いがのっているのです.
…いずれにしましても錦織選手,余りある勇気をありがとうございました!
さあ,明日は男子全米オープン決勝!! 泣いても笑ってもあと一回で一番か二番か決まります!
とりあえず,私はUFC見たさにWOWOWに契約しておいて良かったです^^
地上波はほとんど見ませんがWOWOWは本当にコンテンツが良質でかなり気に入っています.
さて,前評判では(願いもあるのでしょうが),過去の対戦成績や現在のランキングから錦織選手が有利と見られています.
しかし,私はかなり厳しい戦いになると予想しています.
相手のチリッチ選手は2メートル近い選手でビッグサーバーです.
しかも準決勝でフェデラーにストレート勝ちしていますから相当上り調子です.
一番怖いのが上り調子のビッグサーバーです. ファーストサーブの確率が高いと手も足も出ず,あっさり終わってしまいます.
しかし,今回の錦織選手も上り調子の選手です. お互いビッグネームを倒し,のりに乗っています.
明日の試合の序盤は,チリッチ選手のサーブについていくので精一杯かもしれません.
しかし,じっくり1,2セットの間でタイミングを合わしていき,3セット目できっと錦織選手の本領が発揮されるでしょう.
錦織選手は相手のセカンドサーブを叩いてきますから, 相手のファーストサーブの確率が低いとさらに入れることのプレッシャーから自滅していくと思われます.
相手のサーブが調子よければ,そのまま勝利は持っていかれるでしょうし, 錦織選手がうまくサーブにタイミングが合わせられることができれば, 2セットダウンからの逆転勝ちが濃厚かなと個人的に予想しています.
とにかくかなり厳しい戦いになることは間違いありません.
チリッチ選手のセカンドサーブは錦織選手の肩の高さまで跳ね上がってきますが, 現時点でマイケル・チャンコーチと充分対策は練っていると思います.
錦織選手の対応力は素晴らしいものがあり,前回のように同じサーブ,戦略は通用しないはずです.
エアKで是非上から叩きつけてもらいたいものです.
そうすれば相手はかなりプレッシャーを感じ始めリズムが崩れ始めるはずです.
どちらがはじめに弱気になるか,そして優勝を意識せずのびのびプレーできるか,まさにここまでくればメンタルの対決です.
最近,ようやく勝利を意識しない方がパフォーマンスが向上するという考えが行き渡ってきました.
本当につい最近のことです. 今まではそれこそ,気合を入れ,日の丸を背負って戦っていくメンタリティ-が主流でしたので, 当然プレッシャーに押しつぶされてしまいます.
選手やコーチがそのことにようやく気づき始めたのだと思われます.
さて,明日はまたコーチの代理対決とも言われています.
相手のコーチは当時,超ビッグサーバーと言われたゴラン・イワニセビッチ コーチ 対して錦織選手のコーチはニュースでも話題のマイケル・チャン コーチ やはり,コーチの影響なのでしょうか,
選手とコーチのプレースタイルがかなりかぶりますね.
明日の対決もそうですが, 準決勝ではフェデラーのコーチのステファン・エドバーグ,ジョコビッチのボリス・ベッカー,皆90年代のトップ選手です.
つまり明日は,マイケル・チャン対ゴラン・イワニセビッチの代理対決でもあるのです.
この二人の対決は,どちらかといいますと, アンドレ・アガシがウィンブルドンでイワニセビッチを倒して初優勝した時のような展開になりそうです.
あのときは,アガシの2セットダウンで,3セット目からイワニセビッチのサーブに対してさらに速いリターンを返し, 神がかりなプレーで大逆転勝利を収めました. そんな対決になりそうな予感です(あくまでも個人的な予感です).
今回は,チリッチ選手のファーストサーブの確率がそのまま勝負の行方を握っています.
いかにチリッチ選手のメンタルを崩せるかが鍵だと思います.
コーチのマイケル・チャンが全仏オープンのイワン・レンドル戦で見せた 下からサーブを打ってメンタルを撹乱させたように錦織選手も相手のメンタル面を崩すことができれば 勝利は間違いなく錦織選手に転がってくるはずです.
明日は,我慢のテニスになると思いますが, いくぞ!エアK!!(松岡修造さん風)
P.S. 全く関係ない話ですが,錦織選手はナイキが今最も契約したい選手でしょうね.
ユニクロが離さないでしょうが(シューズはアディダス)…
ナイキはカリスマ性のある,マイケル・ジョーダンやアンドレ・アガシのような選手が好きな社風があります.
ナイキエアにちなんでエアKと関連付けた商品 彼の天高く飛ぶ姿はバスケット界のマイケル・ジョーダンを連想させます.
ナイキエアの錦織モデルが出たとしたら爆発的に売れるでしょうね… 私も欲しいです.
ちなみにエアジョーダンはⅠもいいですが,私の中ではやはりⅥが最高傑作ですね.
以上,余談でした.
錦織圭選手,いやぁ本当にやってくれました!!
今回の相手は世界ランク1位のジョコビッチ選手でした. 立ち上がりは,やはり負けられないプレッシャーから,ジョコビッチ選手の動きは硬かったです.
そこは今勢いのある錦織選手が逃すはずもありません.
しかしそのまま勝たしてくれないのが世界No1です.
つづく2セット目は息を吹き返し,あっさり取られました.
やはり今回の試合の山場は,第3セットのタイブレークでしょう.
ここでお互いダブルフォルトをするなどプレッシャーはピークだったと思います.
しかし,ここでも攻め抜いた錦織選手が結果的に取ることになりました.
ここら辺は,今のコーチで戦略家でもあるマイケル・チャン氏と常にイメージトレーニングを行ってきたのだと思います.
そして,決定的にジョコビッチの戦意を奪ったのは,第4セットの第1ゲームでのブレークに始まり, 次の錦織選手のサービスゲームを0-40から逆転で失ったことでしょう.
ここでほとんど心が折れて,頭の中に「負け」がよぎり始めたように思えます.
といいますのも,このゲームの後,コートチェンジの際,二人のオーラの大きさがかなり違って見えました(本当に!).
ジョコビッチ選手は今までマッチポイントを握られても逆転してくる百戦錬磨の選手です.
流れを変えるために様々なことを行いポイントを奪い返してきましたが,
今日の錦織選手のここ一番での勝負強さを上回ることはできませんでした.
ここぞという場面でほとんど後ろからの1発エースでした. テニスは個人球技の中で1,2を争う厳しい世界です.
テニスに詳しい方ならお分かりだと思いますが,10年,20年前なら日本人男子の場合,
グランドスラムの本戦に出られるだけでもかなりハードなことであり,1勝するならかなり話題になっていた時代でした.
それが日本人選手がグランドスラムの大会で決勝までいってしまったのですから本当に信じられません.
夢を見ているようです. もう錦織選手に迷いはありません.
とことんアメリカで暴れてきてください!
P.S 世界ランク1位のジョコビッチ選手といえども やはり負けられないプレッシャーは相当パフォーマンスを落としてしまうのだと改めて気づかされました.
勝負の世界では,「今ここ」での集中力,没頭力が命ですね.
錦織圭選手の今回の活躍は,まさに「怪我の功名」というべきものといえます(※全てではありません).
錦織選手は,足の術後の影響により直前まで今回の全米オープンにエントリーするかどうか悩んでいました.
結局参加することになりましたが,これが結果的に良かったのですね.
つまり,術後の回復具合が分からないままでの出場でしたので,本人にとってはきっとダメもとでの出場に近かったと思います.
それはつまり,結果にこだわらず,やれるところまでとりあえずやってみようというような肩の力が抜けた状態です.
何としても一回戦を突破しなければいけないとか,負けられないというプレッシャーはいつもよりかは少なかったと思われます.
つまり「勝ち」を意識しすぎないで済んだのですね.
私は常々このブログでも明記していますが大多数の日本人アスリートは,
「勝ち」を過剰に意識するあまり,プレッシャーに飲み込まれ,試合でのパフォーマンスが低下する選手をたくさんみてきました.
例えば次の一戦で金メダル獲得の試合が控えていたとしましょう.
①絶対に負けられない試合だ!
②ただプレーにだけ集中しよう 同じ実力の持ち主だった場合,
①と②の考えの選手がぶつかりあった場合, メンタル的に有利なのは圧倒的に②の選手でしょう.
イメージ的にも受けるプレッシャーのレベルが全く違うのがお分かりいただけるかと思います.
もちろん,プレッシャーがかかった状況でプレーだけに集中するには普段からヨガや脳波トレーニングが必要になってきます.
ただ考えを変えるだけでも相当プレッシャーは抑えられます.
①と②の脳科学的な違いは,不安と密接な関わりをもつ脳の「扁桃体」の興奮レベルです.
①のように「勝ち(結果)」を意識すると過去の失敗体験が思い出され, 脳の扁桃体が興奮して交感神経が過剰に活性化してしまうのです. その結果,交感神経は筋肉を収縮させ,心拍を増加させ,より酸素を必要とし,スタミナもロスさせます.
当然,パフォーマンスは下がります. 極端な話,練習で緊張しないのは,勝たなくても良いからです.
ですので,結果ではなく,自然とプレーだけに集中できるのです. 今回の錦織選手は,タイブレークでセットを失っても悔しがることなくすぐに気持ちを切り替え,常に淡々とプレーしています.
またリードしていても守りに入ることもしません.
これは,目の前のプレーに集中できている証拠です.
プレーに集中,没頭することをマインドフルネスといいますが,まさに「マインドフルネス・テニス」を体現していますね.
勝ち(結果)ではなく,プレー(今)に集中できると扁桃体は興奮しません.
結果的に交感神経も過剰に活性化することなく,サーブやストローク,ボレー全ての動作において硬さが抜けます.
結果,ミスが減り,のびのびとしたプレーを可能にします.
今度の準決勝は世界ランク1位のジョコビッチ選手ですが,十分勝算はあります.
男子プロテニスの層はとても厚いですから100位以内の選手であれば,誰でもトップ選手に勝てる実力があります.
ましてや錦織選手は11位ですし,向こうはそれこそ負けられないプレッシャーが相当あると思います.
メンタル的には錦織選手の方が有利といえます.
あとは,疲労の回復具合とお互いのファーストサーブの確率が鍵になってくると思います.
特にジョコビッチ選手のファーストサーブの確率が低いと,リターンが得意な錦織選手に勝利の女神は微笑むでしょう.
「日本人 史上初の決勝進出!」というモヤモヤはひとまず脇に置いておいて,
是非,「練習は試合のごとく,試合は練習のごとく 」のメンタリティーで!
フリーライターの太宰様が禅道会東京の西川道場長とお越しくださいました.
当スタジオの説明と無敗脳メソッド,ヨガとメンタルトレーニングなどのお話をさせていただき,
その後,実際にプログラムの触りの部分だけいくつか体験していただきました.
先日,兵庫県からはるばるヨガを学びに素敵なお客様お二人がお見えになりました.
1日で,呼吸分析と無敗脳ヨガ全3種類を学ばれていかれました.
トレーニング時間は,午前10時〜午後10時!
本日は,当スタジオの会員様の声をご紹介したいと思います.
【お名前】
W. S. 様 44才 男性 公務員
ハタヨガ歴10年,ボクシング歴5年
ポーカーで世界一を目指している
※掲載に関しては,ご本人の許可を得ております.
【『無敗脳ヨガ』をお知りになったきっかけは何ですか?】
月刊 秘伝を読んで
【『無敗脳ヨガ』のどのような点に興味を持たれましたか?】
ヨガは以前から時々やっており,自分でも感覚的には良いと感じていましたが,どう良いかはわかりませんでした.
それで月刊 秘伝を読んで無敗脳ヨガはどう良いかを機械を設置して数値化してくれそうだと思いました.
【『無敗脳ヨガ』後の率直な感想をお聞かせください】
今までやってきたヨガは,リラックスを重点としたのが主でしたが,
火の呼吸やヨガ式プッシュアップなど,無敗脳ヨガは身体や心を活気づかせてくれました.
【『無敗脳ヨガ』への参加を迷われている方に一言メッセージをお願いします】
普段,筋トレやランニングやスポーツ競技を行っている人は,特に無敗脳ヨガを加えると,更に身体や心の状態が良くなると思います.
また,今の自分の状態を数値化してもらえるので,やる気もアップしてくると思います.
…………
W. S.様,ありがとうございます.
『月刊 秘伝』を読んでお越しいただいているお客様が多いですね.
当スタジオは,広告やチラシ配布などを一切行っていない為,
一般の方が当スタジオを知るきっかけは,たまたま私が何らかの形で雑誌に載った時にやはり限定されます.
私は,常々,出会いは縁だと思っていますので,公に広く認知されるよりもなかなか出会えない状況下で出会えることに喜びを感じます.
W. S.様は,当スタジオに通われて1年程になり,現在は「サイバーヨガ」のピークパフォーマンス・トレーニング を定期的に受けられています.
ポーカーをされているのですが,ここ一番での不注意やうっかりミス,判断ミスを減らしたいとの思いで当スタジオの門を叩いてくださいました.
実際に,「サイバー・カウンセリング 」で安静状態,ストレス状態での自律神経や脳波の活動状態を確認させていただきましたが,
典型的にストレス状態でシータ波が高まるタイプでした.
こういった方の多くは,プレッシャーには強く,緊張はしない反面,うっかりミスや凡ミスを繰り返してしまう傾向にあります.
練習よりも本番の方が強いタイプですね.
…ではこのタイプの方々には,メンタルトレーニングは必要ないのか?…
いや必要になってきます.
それは,あがり症タイプとは異なり,普段から脳波が少しゆったりしているため,
本番では緊張状態からちょうど良い覚醒水準になっていきますが,
日常生活では少しボーとしてしまい,やる気やモチベーションがなかなか高まらないからです.
ですので,本番でのメンタルコントロールというよりも,
練習中におけるモチベーションの向上を目的としたメンタルトレーニングが必要になってきます.
コーチングでのメインの技法である目標設定理論も良いのですが,
脳機能を改善することにはならず,根本的な改善には至りません.
スケジュール管理や買ったばかりの手帳がどこかに行ってしまうのはよく耳にする話です.
目標設定は,前頭機能がきちんと働き出してから掲げた方が無難といえます.
W. S.様は,当初,「サイバーヨガ」のリラクセーション・トレーニングがお気に入りでした.
それは,元々ゆったりした脳波ですので,アルファ波などの脳波をいとも簡単にコントロールできるからです.
おそらく,その状態が心地よく,さらに脳波をコントロールできている感覚が楽しかったのだろうと思います.
しかし,私はある日,「W. S.様にとって本来必要なのは,ピークパフォーマンス・トレーニングですよ」と,
カウンセリング・データをお見せしながらご提案させていただきました.
分かりやすい例えでいいますと,胸筋は見栄えがするからという理由でベンチプレスばかりやっていたら,どうなるでしょうか?
どんどん重いものを持ち上げられるようになり,胸の筋肉もつき病みつきになると思います.
結果,つらくて見栄えのしない足のトレーニングであるスクワットは苦手という状態になっていきます.
ただし,実際は楽にできているトレーニングはもう十分で,辛い方に伸びしろがあるのです.
当スタジオでカウンセリングに重点を置くのはこういった科学的データに基づいた客観的なアドバイスのためにあります.
経験則はもちろん考慮しますが,私の主観が入りすぎてしまうと,科学ではなくなってきてしまうからです.
W. S.様はまた,日々のヨガ・トレーニングを欠かしません.
先日,復習の際,動きをチェックさせていただきましたが,動きはもちろんのこと,内面への意識集中もかなり上達しています.
エネルギーに関しては,特に①②③番のチャクラの活性が強いですね.
④番のチャクラまで上がってくるとまた別の意識状態になってくると思います.
ヨガ的には,オージャスからテージャスへの変換といいます.
W. S.様は,現在,ポーカーを行っている時,相手が攻めに転じてくる時の場の変化がほとんど読めるようになってきたそうです.
伝説の雀士でヒクソン・グレイシーとも親交のある桜井章一さんなんかもこういった理論だけではない,
場の流れを感じ,勝負どころを見極めるのがお得意なのだと思います.
宮本武蔵にしてもそうだと思います.
武蔵が生きた世界は,スポーツ格闘技と異なり,「負け=死」を意味しますから,ここらへんの感覚は超一級品だったと思います.
結局のところ,個々のスキルやテクニックを磨くのはもちろん大切ですが,それらのソフトを扱うのは当の人間です.
つまり,ハードである人間自身の潜在能力をいかに高められるか?
ここが最も重要なポイントだと思います.
【本日のまとめ】
✔プレッシャーに弱い人は,本番でのメンタル面の改善に向けてトレーニングする.
✔プレッシャーに強い人は,普段のモチベーションの向上を目指し,練習の質を高め本番までの心技体のスキルアップをはかっていく.
✔ハードである人間自身の潜在能力を高めることが全ての鍵である.
20年以上キックボクシングを続けている
※掲載に関しては,ご本人の許可を得ております.
【『無敗脳ヨガ』をお知りになったきっかけは何ですか?】
「秘伝」を見て
【『無敗脳ヨガ』のどのような点に興味を持たれましたか?】
火の呼吸に興味がありました.
本での知識はあったのですが,
もっと深く知りたいと思ったからです.
【『無敗脳ヨガ』後の率直な感想をお聞かせください】
以前より,ストレスに対して強くなったと思います.
キックボクシングをやっているのですが,スタミナがついたと思います.
【『無敗脳ヨガ』への参加を迷われている方に一言メッセージをお願いします】
本格的にヨガをやりたい方はオススメです.
…………
桜井様,ありがとうございます.
桜井様は,約1年ほど前から当スタジオで週に1回のペースでトレーニングを積んでいただいております.
とても44才には見えない若さと体型を維持されていますね.
現在は,「サイバーヨガ」による脳波トレーニングを継続してトレーニングしていただいております.
そして,家でのヨガの実習も欠かさず行っていただいています.
本日は,久しぶりに復習ということで「無敗脳ヨガ」のレクチャーをさせていただきました.
「今ここ」に集中する能力,「内観」,「火の呼吸」のパワー,どれをとっても高いレベルにいらっしゃいます.
通常,アスリートの方は,「内観」を苦手としています.
それはウェイトトレーニングによる高強度のトレーニングに慣れてしまっているからです.
内部の変化を感じてみてくださいとレクチャーさせていただくと,
大抵,「感じるって…何をどのように感じるのでしょうか?」
ということになります.
それは,感覚のトレーニング,マインドフルネス的なトレーニングを行っていないので仕方がないことなのです.
しかし,この内部変化に注意し,「今ここ」に集中する能力は,メンタルのトレーニングにおいては必須であり,
これがないと予期不安にかられ,試合本番前にあわてて自己コントロール法を行うというパターンに陥ります.
この自己コントロール法でメンタルが改善されるほど試合はマイルドな体験ではありません.
もしこの従来のやり方でうまくいくのなら,日本人アスリートは皆,本番でのプレッシャーが軽減されていないと辻褄が合わなくなってきます.
メンタルは試合本番になってから何かをするものではなく,
肉体における筋力トレーニングのように試合までにしっかり準備を整えておくべきものなのです.
日本のメンタルトレーニングの主軸は,海外と異なり今なお
呼吸法や自律訓練法などのリラクセーション法,ポジティブイメージ,セルフトーク,目標設定理論などです.
これらのテクニックのほとんどは,試合時に行う自己コントロール法です.
20年以上このスタイルです.
自己コントロール自体は決して悪くないのですが,
そもそも自己コントロールで試合中にリラックスできるアスリートは元々がメンタルが強いアスリートなのです.
不安関連遺伝子の多い日本人アスリートにはあまり有効的ではないのが現状です.
いずれにしましても,日本は専門家不足により,海外のような生理学的,科学的なアプローチがほとんど行われていない状況です.
…話を戻しますが,桜井様は,日々緊張することがなくなり,メンタルは絶好調だそうです.
会員様が一様におっしゃるのが,「なぜかここ最近緊張しなくなりました」
この言葉が最も多く寄せられる会員様の声です.
実際は,脳の構造が変化していると推測されますが,筋肉と異なり,目で見えないためにこういった感覚に陥るのだと思います.
前頭前皮質の活性化,扁桃体の沈静化,副交感神経の反応性の向上,それだけでなくヨガのクンダリー二やチャクラの活性化など,
二重三重のアプローチを試みています.
会員様には,3ヶ月に1回パフォーマンステストを行わせていただき,効果の「見える化」に努めております.
脳波の周波数成分やQEEG(定量的脳波検査)の変化だけを見て脳機能の改善とは到底言えないからです.
また桜井様も述べておりますが,
「火の呼吸」を日々実習している方は久しぶりにスポーツの練習に行っても息が乱れない,スタミナが落ちていないことに驚かされるようです.
「火の呼吸」で呼吸器系が鍛えられているのと,HRV呼吸による心臓血管系システムの機能改善による効果だと思われます.
横隔膜や肋間筋などの呼吸筋は筋肉であり,さらに心臓も筋肉の塊のようなものです.
アスリートはこういったスタミナやメンタルに関係性が深い筋肉を鍛えることが望まれます.
桜井様のメンタルはまだまだ強くなっていく余地がたくさん残されています.
是非とも,ストレスやプレッシャーに対して無敗を目指してください
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
ヒクソン・グレイシーに関しては,400戦無敗の伝説の格闘家として有名ですので,詳しい説明は省かせていただきます.
度々,このブログではヒクソンについて明記させていただいています.
それは,彼が熱心なヨガ格闘家だからです.
毎日,裏庭やビーチでの練習を欠かしません.
グレイシー一族は親族全員を含めますと大家族ですがヨガを本格的に取り入れているのは彼だけです.
元々才能あふれる選手がヨガを取り入れることでその潜在能力が余すところなく発揮されているという感じでしょうか.
彼は,ヨガのテクニックの中でも特に呼吸法を重視しています.
その種類は,①肺をめいいっぱい使った横隔膜を使った腹式呼吸,②火の呼吸のようなペースの速い呼吸法,③ナウリバンダ
の3種類です.
あとは,止まったあぐらの姿勢だけでなく,柔術の動きや動物の動きを真似た独特のムーブメントに合わせた呼吸法です.
彼は,呼吸法を戦いで役立たせるには,
動きに合わせた呼吸法も同時に行わないと全体の30%しか完成していないことになると言っていました.
最大限の力を発揮させるにはどのような場面でも動きと呼吸が一致している必要があるそうです.
それでは,今回は彼がよく行っている上記3つの呼吸法について明記させていただきます.
①の腹式呼吸を重要視しているのは,
柔術やバーリトゥード(何でもあり)の戦いにおいて,相手に上から身体をがっちり押さえ込まれてしまった場合,
肺が圧迫され思うように呼吸ができず,体力が奪われ,息が苦しくなりパニックになってしまうからだそうです.
そこで,胸ではなく,横隔膜を使って肺の底をめいいっぱい活用した腹式呼吸を重視しています.
ヒクソンの場合は,息を吸うと,お腹が膨らむだけでなく脇腹や背中の方の筋肉が盛り上がります.
相手に押さえ込まれたときはこのように腰のあたりで呼吸をしているそうです.
この呼吸法は発声練習の一環として劇団四季の方も実際にテレビで行っていました.
腹式呼吸は単純に見えますが,慣れていない方は,呼吸時にかなり肩や顔に力が入っています.
形としてはお腹で呼吸は行っていますがかなり力んだ状態であり,呼吸する度に苦しくなってしまいます.
私のところでは,生体情報を分析することで正しくリラクセーション効果が出ているか,
最適な呼吸ペースで呼吸が行われているかという分析にかなり力を入れています.
これは専門的には「心拍変動バイオフィードバック(HRV: Heart Rate Variability)」と呼ばれ,
海外の医療機関やスポーツ科学分野では当然のように取り組まれています.
日本もあと5年もすれば一般的に普及されていると思います.
ヒクソンといえば,②の速い呼吸法のイメージがあるかもしれません.
練習の後に5分程行うことが多いと言っていました.
試合などでは,息が速くなる展開が多く,練習後の息が乱れている状態で行うことで速い呼吸に慣らすのが目的のようです.
③のナウリバンダは,ハタヨガで行われる浄化法の一種です.
これ以外に鼻や口,胃の洗浄などがあります.
しかし,テレビで取り扱われるのはナウリバンダが多いようです.
その理由としてお腹がグニャグニャ生き物のように動くことでヨガの達人ぽく見えることと,
他の技法はビジュアル的にとても見栄えのするものではないからです.
ナウリバンダは,ウッディヤーナバンダという横隔膜を上に引き上げる締めつけを行った後に
左右の太ももの付け根を肘や手で押して腹直筋を左右に動かします(あぐらの場合).
横隔膜を上に引き上げた状態で右太ももの付け根を押すと腹直筋は左に移動し,左太ももの付け根を押すと右に移動します.
この押しつけ動作をリズミカルに行うことで左右にまるで生き物のように腹筋がグニャグニャと動き出します.
ただ修行法系ヨガのラージャヨガやクンダリー二ヨガで行うことはほとんどありません.
あくまでも内蔵の浄化,マッサージであり,クンダリー二やチャクラに影響を与えるテクニックではないからです.
重要なテクニックというのは実はもっとシンプルで効果が高いものです.
ヒクソンはお腹の奥深くにある筋肉を十分に使いこなすことで①と②の呼吸法に役立たせる目的で行っているようです.
彼の場合,速い呼吸の後に行うケースがほとんどです.
速い呼吸で生まれた熱を身体全体に行き渡らせる目的もあるのかもしれません.
クンダリーニヨガでも「火の呼吸」の後にこのようなバンダ(締め付け動作)をエネルギーの増幅と上昇のために必ず行います.
ヒクソンが重視している上記3つの呼吸は当スタジオでも特に力を入れている呼吸法です.
①自分に合った最適なペースでの丹田呼吸,②火の呼吸,③バンダ(5種類)
クンダリー二の覚醒やチャクラの活性化,丹田の強化が目的の場合,この3つだけで十分です.
逆にこの3つに絞ってトレーニングに集中するべきだと思います.
シンプル イズ ザ ベストです.
今回紹介した呼吸法(画像のエクササイズも含む)を習得したい方は,「無敗脳ヨガ 」をどうぞ一度ご受講ください.
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
本日発売の『月刊 秘伝6月号』にて日野晃先生の身体武術理論の“同調現象”部門を監修させていただきました.
日野先生は,著名な武術家ですが,中でも特徴的な動きとして,相手と同時に動くことができる“同調現象”があります.
これにより相手が攻撃しようとする意思を感知し,未然に攻撃を防ぐことが可能になってきます.
宮本武蔵も「五輪書」で,こういった動き,意識作用のことを「枕をおさえる」という言葉で端的に述べています.
つまり昔の剣豪にとって,当然必要になってくる要素だったことが伺えます.
対してスポーツ格闘技の場合,相手の攻撃を目で見て反応し,受けて返すということが行われます.
この場合,動体視力,筋力の影響を受けることになり,当然若い頃しかうまく攻防が行えなくなってくるという現象が起きてきます.
しかし,武術の達人と称された方々は年老いてもなお若い武術家たちをも寄せ付けない実力を備えていたことは多くの文献でも明記されています.
もしそうであるならば,年齢に左右されない部分で達人が備えていたテクニックがあると考えるの妥当といえます.
格闘技のように,相手の攻撃が発生してから攻撃を捌いていたのでは間に合わず,“意識”レベルの話になってきます.
つまり,相手が攻撃をしようとしたする意思を感知し,実際の攻撃が発動する前に抑えてしまう行為です.
あくまでも推測の域を脱しませんが,科学的には,相手の脳内の神経発火による磁場の変化を感知しているのかもしれません.
今回,日野先生の特集が組まれるにあたり,この“同調現象”について「月刊 秘伝」編集部の方から そのメカニズムを解明したいというご依頼をいただきました.
そこで見た目には現れない要素つまり,攻防時の脳内の活動を捉える必要性が出てきました.
しかし,脳波測定は,身体の動き(特に頭部)が大きくなるにつれ,正しい測定が困難になります.
そこで,身体をあまり動かさない条件で,脳内の“同調現象”を検証する必要がありました.
そして,いわゆるアルファ波やベータ波などの普通の脳波(自然脳波,背景脳波)を測定しても このメカニズムは何も浮かび上がってこないと直感的に感じ,ある脳波の測定が頭に浮かび上がりました.
続いて,相手の攻撃するという意識をどうやって日野先生に与えるか,
そしてどの時点でその攻撃を感知・認識したのかという測定が必要になりました. このようにたくさんの実験課題がありました.
今回は,様々な制約がある中で今考えられる最もベストな方法での測定ができたと自負しております.
実際の測定方法や実験結果については,『月刊 秘伝 6月号』をどうぞご一読ください.
私の監修部分以外にも日野先生の「胸骨操作」などアスリートの方々にはとても役立つ情報がたくさん載っております.
火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
本日発売の『月刊 秘伝5月号』にて達人が戦いに臨む精神状態を手に入れる方法として 「ニューロ・フィードバック」を交えた対談事が掲載されています!
対談は1月に,私と空手道「禅道会」代表の小沢先生,東京支部の西川道場長,同じく東京支部所属のプロ格闘家の藤澤選手,東邦大学医学部の田崎先生と行われたものです.
それぞれの立場でメンタルの強化方法について述べている面白い企画です.
最新の脳のトレーニングである「ニューロフィードバック」についても簡単にご理解いただけると思います.
「火の呼吸」の正しいやり方と,「ヨガ式プッシュアップ」の実技も載っています.
また,先日の総合格闘技イベント『DEEP』の試合で見事TKO勝利を飾った藤澤選手が,
「ピークパフォーマンス・トレーニング」でどう変化し,
試合中にどのような効果を感じたのかについての試合後のインタビュー記事も収録されています.
よろしければどうぞご一読ください.
東京都 港区 田町/三田【無敗脳ヨガ道場】辻でした. ⇒「サイバー・ヨガ 」ブログ
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